【憧れシゴト図鑑】 観月ありさをはじめ女優から俳優まで“美”を司るヘアメイクデザイナー・田中誠太朗さんインタビュー

田中誠太朗 ヘアメイク イケメン 観月ありさ 劇団EXILE Reno 801 ガソリンスタンド

劇団EXILEの鈴木伸之といったイケメン俳優から、観月ありさをはじめとする女優まで、多くのタレントのヘアメイクを手がける田中誠太朗さん。TV番組出演や講演を通して美容の普及活動をしたり、2017年5月には、プライベート型会員制ビューティーサロン『Reno 801』をオープンするなど、さまざまな角度から美に携わる彼に、今の仕事に就いた経緯ややりがいについて語ってもらった。

家には寝るためだけに帰る生活でした

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――美容師歴12年、芸能界でヘアメイクの仕事をするようになって7年が経つという田中さん。今では自らTVに出演する機会もある彼が美容師を志したのには、あるドラマの存在があった。

「キッカケは『ビューティフルライフ』(2000年放送の木村拓哉主演ドラマ)なんです(笑)。中学生の時に、“木村拓哉みたいな美容師になりたいな”と思って。本気でしたね。高校時代はファッション誌を読み漁ったり、美容室でいろいろな髪型をして遊んだり。その資金確保のためにガソリンスタンドでアルバイトもしていました。

高校卒業後は、親の反対を押し切って地元・北海道の美容学校に。美容学生時代は、学校に通いながらサロンのお手伝いもしていて、閉店後には、美容師さんたちがよくやっているような練習にも参加していました。美容師として正式に働き始めてからは12年が経ちますが、スタート自体は早かったですね」

――20歳で上京して、表参道のカリスマサロンに就職。夢いっぱいで歩み始めた美容師の道だが、下積み時代は、大変なことばかりだったと語る。

「美容師の現場は、見た目の華やかさに対して、結構体育会系なところがあって。入社当時は、営業時間のだいぶ前に出勤して、終わってからも勉強、勉強で、家には寝るためだけに帰る生活でした。でも、北海道から上京してきた身だし、“美容師以外何もできない”という危機感があって(笑)。それと同時に、今となってはミーハーな心はなくなりましたけど、当時は田舎から出てきた子だったから、“芸能人を担当したい!”っていう夢が、モチベーションを保ってくれていたのかなと思います」

観月ありささんとの出会いが転機に

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――美容師として懸命に働く田中さんが、芸能界の仕事に足を踏み入れたのは偶然の出会いからだった。

「僕が25歳の時に、前職の代表が六本木のミッドタウンの目の前に国内最大規模のサロンをオープンすることになり、その立ち上げに携わったんです。そこで観月ありささんと出会って、担当させてもらえるようになりました。芸能人のお客様が多いサロンを就職先に選んだので、芸能人と出会う機会はあるのですが、それがキッカケでほかの方からもお声をかけていただけるように。何が気に入られたのか自分ではわかりませんが、観月さんとの出会いは、僕にとって大きな転機でしたね」

――サロンワークや芸能人のヘアメイク、TV出演、メイク講座など、活動の幅を広げていく中、2017年、念願だったというプライベートサロンを広尾にオープン。今は、どんな気持ちで仕事と向き合っているのだろうか。

「サロンを経営しているので、僕は一般のお客様のヘアメイクもやらせていただきますが、サロンでの仕事と芸能の現場での仕事をあまり区別していません。誰にでも関係なく、あくまでも“その人の容姿を美しくするお手伝いをする”という意識の元、“どうやったらその人を美しくできるのか?”を考えています」

例えば、劇団EXILEの鈴木伸之くんの場合は

田中誠太朗 ヘアメイク イケメン 観月ありさ 劇団EXILE Reno 801 ガソリンスタンド
「awesome! Vol.23」(10月28日発売)掲載
出版社:シンコーミュージック カメラマン:後藤倫人

――もちろん芸能の現場での仕事では、普段のサロンワークとは違う意識も必要だという。

「芸能の現場には、カメラマンをはじめ、いろいろな方がいるので、そこにいる人たちと1つの作品を作るためには、コンセプトや作品の方向性を共有することが大事です。例えば、劇団EXILEの鈴木(伸之)君だったら、雑誌の撮影だとしても、その時期に出演しているドラマと連動したヘアメイクが必要かどうかを考えます。また、ワイルド系のメンズファッション誌だったら、前髪を掻き上げたようなヘアメイクがいいのかとか、媒体によって、“どう見せたいのか?”を探りつつ、提案するようにしていますね。

アーティストと俳優でも、見せ方って変わるんですよ。アーティストは、ピシッとしたスタイリングが多いし、髪も艶感があって動きが激しい感じ。でも、俳優さんは、わりと街中で見かける感じというか。何もスタイリング剤がついていないような自然な仕上がりにすることがよくあります。肌質も、アーティストは夢を見させる存在だから、お人形さんのようなツルッとしたメイクだけど、ドラマではリアルな世界を描かないといけないから、一般の人に近い質感を求められることが多かったり。そういう違いやトレンド、あらゆることに敏感であることも、ヘアメイクには必要ですね」

常に意識を持つことを忘れないで

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――最後に、夢を叶えるために“学生時代にこれをやっておいたほうがいい”と思うことを教えてもらった。

「どうすれば夢を実現できるか“常に意識する”ことは大事だと思います。例えば、学生だとアルバイトをしていることがほとんどだと思いますが、アルバイトをする場所にしても、“どこでもいい”“家から近いから”ではなくて、東京なら“港区で働く”。なぜなら、表参道とかはオシャレな人が多いから、髪型やファッションを注意深く見ているだけで勉強になります。地方の方なら、地元でいちばん栄えているエリアで…。それが感性やセンスを育てていくことにもつながっていきます。とにかく、ただ何となくだけでなく、“常に意識を持つ”ことを忘れないでいれば、どんなことでも夢実現への糧になります」

■プロフィール
田中誠太朗(タナカ・セイタロウ)

1985年12月1日生まれ、北海道出身。美容の専門学校を卒業後、20歳で上京し、表参道のカリスマサロンに入社。2010年、国内最大級サロン(六本木)の立ち上げに参加。2017年5月、プライベート型会員制ビューティーサロン『Reno 801』を広尾にオープン。観月ありさ、鈴木伸之ほか多くの俳優やアーティストのヘアメイクも手がける。

田中さんのサイト
http://seitarotanaka.com/

インスタグラム
https://www.instagram.com/seitarotanaka/

取材・文:斉藤 碧 撮影:八木虎造

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