社会人1年目の先輩に聞く!充実したアルバイト経験の掴みかた「大事なのは自分らしいコミュニケーションができる環境」キャリアウーマン 深井 栞さん

「大事なのは自分らしいコミュニケーションができる環境」キャリアウーマン 深井 栞さんに学ぶアルバイトの歩き方

学生時代に経験したアルバイトがその後の人生を大きく左右することは少なくありません。今回、お話を伺ったのは、レバレジーズ株式会社のヒューマンキャピタル事業部において、新卒向け就活サポートサービス「キャリアチケット」の法人営業を担当されている深井 栞(フカイシオリ)さん。人気企業で社会人として好スタートを切り、入社一年目から華々しく活躍する彼女が、アルバイトやインターンで得た学びや気づきとは?

コミュニケーションの可能性を広げることに意欲的だった学生時代

コミュニケーションの可能性を広げることに意欲的だった学生時代

――大学で学ばれていたことを教えてください。
大学では、実用的な語学を学びたいと考えていました。1年目に英語を学び、「もっとたくさんの人とコミュニケーションできる力を培いたい」と考え始め、スペイン語にも手を広げましたね。スペイン語に関しては、スペイン・メキシコへの留学を経験して、実用的な語学力が身についたと思います。

――学業以外で注力されたことはありますか?
ダンスサークルに所属していました。夜中の公園などへ練習に出かけて同じくダンスの稽古をする知らない人と顔見知りになり、一緒に踊ったことも。サークルでは、いろいろなイベントに参加して踊るだけでなく、振り付けなども担当しました。

3、4年生になってからは主に就活に取り組むようになり、就活支援団体で活動したり、個人でキャリアイベントの運営や企画を行ったりもしていました。

――語学とダンス、共通点はあるのでしょうか?
語学にしてもダンスにしても、もともと自分を表現したくて始めたことです。一貫して意識していたのは、どうすれば思いをうまく伝えられるか、よい形でつながることができるかということ。楽しいことを追いかけつつ、無意識的にコミュニケーションの幅や可能性を広げることに一生懸命だったと思います。

目的意識を持つことで苦手なアルバイトが価値ある成功体験に

目的意識を持つことで苦手なアルバイトが価値ある成功体験に

――学生時代、アルバイト探しの条件とされていたことはありますか?
私の場合、『時給』や『通いやすさ』にはあまり頓着していなくて……。『やってみたい仕事かどうか』がアルバイト選びの基準でした。塾講師やカフェ、居酒屋や高級レストランなど、興味が湧くものにとにかく挑戦して、5、6個以上のアルバイトを経験。一度に3個くらい掛け持ちすることもありました。

――印象的だったアルバイトを挙げるとするなら?
どんな仕事もよい瞬間とそうでない瞬間がありますが、塾講師の仕事は苦手でしたね。生徒さんの成績をきちんとあげて、親御さんの期待にこたえなくてはならないんです。

でも、塾通いの目的が遊ぶことだったり、先生に会いに来ることだったりする生徒さんが意外と多くて。自分以外の誰かのモチベーションを高める、ということがとても難しいと知りました。

ただ、もとはといえば人と関わりたくて塾講師の仕事を始めたわけですから、せっかく機会を得たのに『うまくできないこと』を理由にやめてしまうのはもったいないですよね。

目的半ばでやめてしまうと、「成し遂げられなかった」というネガティブな記憶が積み重なって、自分のことを嫌いになってしまいます。「あれ、イヤだったな」とあとから思わなくてすむよう、少なくとも1年は取り組んで、ある程度成長してからやめるよう心がけていました。

――アルバイトを始めた理由が見えなくなってしまうようなことはありませんでしたか?
ありますね。そんなときは、始めた理由だけでなく、さまざまな可能性を探るようにしていました。その仕事の魅力はどこにあるのか、成し遂げたいと思っていたゴールはどこにあるのか、その職場でできることはもっとあるのではないか、などです。

逃げ出すようにやめるのではなく、褒めてもらったり目標を達成したり、なんらかの成功体験を経てからやめられたほうがいいのではないでしょうか。そうすれば、アルバイトの経験がその後の人生によい影響を与えてくれるような気もしますし。

アルバイトやインターンに従事して、自分の将来像が徐々に形作られるのを実感

アルバイトやインターンに従事して、自分の将来像が徐々に形作られるのを実感

――深井さんは、さまざまなインターンもされていますよね?
3年生の夏から1年ほど、女子向けの動画ファッションマガジン『C CHANNEL』でインターンをしていました。当時はライターや編集者の仕事にも興味があって、アルバイトよりも深く業務に関われると考えて応募しました。

『C CHANNEL』でライターとして活動するうちに、記事を執筆するより、他のライターさんの進捗状況を統括したり、リソースを管理したりする仕事に興味が湧いてきました。コンテンツを制作するよりも、業務を効率化するための情報共有の仕方、チーム全体のモチベーションをアップするための方策を考えるほうが楽しいと思うようになったわけです。

――自分の「好き」に気づいたわけですね?
塾講師として誰かに教えることや、ライターとして表現することもコミュニケーションの一つ。でも、人同士のコミュニケーションそのものに興味が向いていることに気づけたのは、アルバイトやインターンをしていたからこそでした。

また、どんなタイプの人と一緒に働くと楽しいのか、どんなタイプの人とコミュニケーションを取ることにわくわくするのか、それがわかったことも大きな収穫でした。

――レバレジーズでもインターンをされていますね?
大学4年生の9月からレバレジーズでインターンを始めたのですが、いきなりメキシコでの新規開拓営業を任されました。アルバイトと違って裁量権が大きく、携わることができる業務幅の広さに驚きました。自由度が高いおかげで、「成長できた」と思える『成功体験』も増えましたね。

アルバイトやインターンを経験したことで、自分の適性を知り得て、より自分らしい仕事への取り組み方がわかるようになったといえると思います。

自分の適性を見極めながら、より自分らしいコミュニケーションができる環境を求めて

自分の適性を見極めながら、より自分らしいコミュニケーションができる環境を求めて

――これからアルバイトを始めようとしている人にメッセージをお願いします。
アルバイトを探す際は、条件面だけでなく、できるだけ『やりたいこと』『将来やってみたい仕事』に近いものを選ぶのがよいと思います。アルバイトも職業体験のような感覚で経験を積めば、やりたいと思っていたことへの適性、自分にとって本当に価値が感じられるかどうかを問う試金石になるはずです。

とはいえ、10代や20代で人生の方向性が明確に定まっている人は少ないはずなので、気になる仕事があれば気軽に始めるぐらいでいいと思います。

――コミュニケーションが苦手という人にアドバイスをいただけますか?
人と会話をするのが苦手な人でも、特定のタイプの人となら無理なく話せる、コミュニケーション自体を楽しむことができる、というケースもありますよね。苦手なタイプの人が集まっている場所に身をおいてしまったことで、「人と話すのが苦手だ」と思い込んでいるだけかもしれません。ぜひ、自分と波長が合う職場を探すように心がけてみてください。

自分はどういう人たちとならコミュニケーションが取りやすいのか、関わっていきたいと思えるのか、どんな環境にいると心地よいと感じるのか、そういった感覚を実際に体験できるのもアルバイトやインターンのメリットの一つではないでしょうか。自分らしい仕事への取り組み方を知る機会として活用しない手はないと思います。

最後に

「周りと歩調を合わせようと無理をしても、体や心が疲れるだけ。自分の可能性を自分らしく伸ばせたら」と語る深井さん。今めかしいオフィスでひときわまばゆい輝きを放つように見えた彼女が、女性のビジネスパーソンとして年月を重ね、どのように磨きをかけていくのか、とても楽しみです。

(取材・文・撮影:鈴木 一禾)

プロフィール深井 栞(フカイ シオリ)
上智大学を卒業後、在学中からインターンとしてメキシコ支社の立ち上げに参画したレバレジーズ株式会社に入社(2019年)。現在はヒューマンキャピタル事業部の新卒向け就活サポートサービス「キャリアチケット」で、法人営業を担当。女性のキャリアにおける新たな市場価値を模索しながら、「30歳で1,000万円を稼ぐワーママ」を目指して活躍中。取材撮影協力:レバレジーズ株式会社
レバレジーズ株式会社:https://leverages.jp/
キャリアチケット:https://careerticket.jp/

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