SILENT SIREN 黒坂優香子インタビュー 「アルバイトは稼いだお金ではなく、プラスアルファが本当の財産になる」

黒坂優香子 サイサイ ゆかるん フロムエー2010年、ファッション雑誌で活躍中の読者モデルで結成されたガールズ・バンド、SILENT SIREN(以下、サイサイ)。先日発売されたシングル「19 summer note.」では、まだ蒸し暑さも残る真夏のさなか、東名阪のライブハウスで1日2部構成のレコ発ツアーで注目を集めた一方で、カップリングに「天下一品のテーマ」という、一風変わった曲が収録されていることでも話題に。これはドラムスのひなんちゅこと梅村妃奈子さんが以前、渋谷の天下一品でアルバイトをしていたことがあり、それがきっかけでCM出演、そしてテーマソングの制作に至ったのだという。

今回は同じくサイサイのメンバーであるゆかるんこと黒坂優香子さんが登場。雑誌「Ray」専属の読者モデルやテレビ番組でのレギュラー、そしてアーティストと、きらびやかな世界で様々な活躍を見せる黒坂さんは、これまでどんなアルバイトをしていて、そこで何を得たのか。じっくりとお話を伺いました。

 

今の私を作っているのは、読者モデルというかけがえのない経験

黒坂優香子 サイサイ ゆかるん フロムエーーー大学2年生から読者モデルとして活躍されていますよね。当時、アルバイトはされていましたか?

読者モデルを始めてからはやっていないんですけど、その前はいくつか経験しましたね。最初は高校生のときで、スポーツ用品店のオープニングスタッフとして働いていました。大学1年生のときはキャンパスが遠くて、通学に2時間半かかったんです。なので、学校が休みの土日に働けるアルバイトだけを選んでやっていました。

ーーどんなアルバイトをされていたんですか?

ブライダルもやっていましたし、ティッシュ配りのお仕事をやっていたこともあります。その後、2年生になったときに「Ray」編集部の方に声をかけていただいて、読者モデルを始めました。

ーー読者モデルをやってみて、黒坂さんの中で変化はありましたか。

うーん……。周りには美容に詳しい子が多かったので刺激を受けて、私も美意識が高くなったような気がします。ファッションだけではなくメイクの撮影現場も多かったので、コスメや美容への興味も自然と出てきました。

服をたくさん持ち歩くので、どうしても荷物が多くなってしまうのが大変でしたが、読者モデルをやっていたからこそ得られた経験があると思います。今の私を作っているのは、やっぱりあのころに出会った人や、触れたもの。サイサイに加入したのも、読者モデルの活動で出会ったベースのあいにゃん(山内あいな)から誘ってもらったのがきっかけですから。

 

責任感と緊張感を持って働くアルバイトは、社会人になるための第一歩

黒坂優香子 サイサイ ゆかるん フロムエーーーアルバイトはもちろん、読者モデルも責任感が伴う仕事ですよね。学生にとっては「大人」として扱われる入り口だと思いますが、どのように感じていましたか。

例えば、読者モデルは撮影に遅刻してしまうと、編集部の人やカメラマンさん、ライターさんも含めた関係者全員の仕事に支障が出ます。そうすると、絶対に遅刻やミスをしないように集中しますよね。どんなアルバイトでも言えることだと思いますが、一足先に大人になるというか、背筋がピンとする感覚がありました。

時間厳守もそうですし、スケジュール管理をきちんとしなければたくさんの人に迷惑がかかってしまいます。責任感と緊張感を持ちながら働いてお金をもらうので、アルバイトは社会人になるための第一歩。特に、ブライダルは失敗が許されないので、ずっと緊張しながらやっていました。

ーー結婚式場でのアルバイトをしてみようと思ったきっかけは?

憧れがあり、「やりたい!」と思って始めました。学生のころは特に、結婚式や結婚に憧れを抱く女性は多いような気がします。結婚式場という幸せに満ちている場所で働くので、自分も幸せな気持ちで働くことができるし、ぜひやってみたいと思って。

黒坂優香子 サイサイ ゆかるん フロムエーーー役割としては何をされていましたか。

入場する新郎新婦さんのお出迎えや配膳など、いろいろやっていましたね。先ほども言ったように、結婚式場って緊張感が本当にすごくて。最初にひと通り、お皿の運び方やワインの注ぎ方などマナーについてのレクチャーを受けるのですが、そのときに言われた「絶対にお皿、落とさないでね」という先輩の言葉がずっと頭の中をめぐっていて(笑)。

ーー縁起が悪いですよね、割れちゃうと。

そうなんです。お皿を一枚でも割ってしまうと披露宴が台無しになってしまうので、ずっと「落とさないように、落とさないように」と、緊張しながら働いていました。そうやって気を付けていたので、一度もミスをすることなくやり遂げられたんです。

 

「時間がある」という学生の特権をどう活かすか

黒坂優香子 サイサイ ゆかるん フロムエーーーお話を伺っていると、黒坂さんってプロ意識が高くて、全然手を抜かない人ですよね。

「責任を持つ」「集中をする」ことは働く上で当たり前なんですけど、ミスなく進めたり、仕事をスムーズにするために大切で、本質的なことですよね。もともと心配性なので、準備万端でいないと不安になるということもあって……だから準備もばっちりやっていました。

ーーご自身の経験を踏まえて、アルバイトをしている学生に伝えたいことはありますか?

学生時代にやっておいて良かったと思うのが、友達と海外旅行に何度も行ったことなんです。旅行資金は計画的に貯めていたんですけど、時間がある学生のうちに、社会に出てからは行けないような遠い場所に行くっていう目標があったからなんですよね。

ーー目標を持って働くことって大切ですよね。そうしないと、手段と目的が逆になってしまうこともありますし。

そうそう。例えば「イタリアに行きたい」と思ったら、その旅費を貯めるために1カ月でどのくらいアルバイトをすればいいか、というのは逆算して計画を立てられますよね。目標があった方が頑張れるのは間違いないと思う。あと、ここ、強調しておきたいんですけど、時間があることは学生の特権だってことを意識してほしいです。

ブライダルで教えてもらったマナーや、スポーツ用品店で学んだ服のたたみ方はいまだに役に立っていますし、働くことにはお金だけじゃない価値があると思うんですね。いろいろな職種のアルバイトに挑戦してみることで、将来の仕事につながる可能性だってあります。ただお金を稼ぐことだけではなくて、プラスアルファを意識しながらアルバイトをした方が絶対に楽しいですし、財産になりますよ!

 
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プロフィール:黒坂優香子

Vo&G.すぅ(吉田菫)、Dr.ひなんちゅ(梅村妃奈子)、Ba.あいにゃん(山内あいな)、Key.ゆかるん(黒坂優香子)4名からなるガールズバンドSILENT SIREN(サイレント・サイレン)のメンバー。

2012年11月、シングル「Sweet Pop!」でメジャーデビュー。通称”サイサイ”として親しまれ、原宿を中心に女子中高生に人気が広がり、LINE公式アカウントの登録者数は54万人を超える。2015年には、ガールズバンド史上最短で武道館単独公演を行い、翌年には横浜アリーナ公演、その翌年は武道館2Days公演も成功させ、2016年からはアジア・アメリカを周るワールドツアーも開催している。

ライブでは楽器を演奏しながらステージ狭しと動き回り、時にはセンターでダンスも披露しオーディエンスを煽るパフォーマーとしても活躍。キーボードにとどまらずDJなども披露している。大の愛犬家でチワワのこころを溺愛している。

詳しくはオフィシャルサイトをCHECK。http://silent-siren.com/

文:岡本尚之 撮影:高田真希子

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