接客のアルバイトは、社会人になってから役立つことがたくさんあります。
たとえば敬語の使い方。接客ではお客様に対してですが、社会人になると、上司の方や取引先の方とお話しする場合にも大活躍します。丁寧な敬語で話しかけられると誰でも嫌な気持ちにはなりません。
今回は接客の仕事で使える正しい敬語、間違った敬語をご紹介します。
席を案内する
1
×)「何人ですか?」
○)「何名様でしょうか?」「何名様でいらっしゃいますか?」
人数を聞く時は、何人と聞くより、何名と言ったほうが丁寧な印象になります。
2
×)「おタバコは吸いますか?」
○)「禁煙席と喫煙席、どちらがよろしいでしょうか?」
喫煙の有無を確認する際は、ストレートに聞くよりも席を選んでもらう形で質問するほうが丁寧な印象を与えます。
3
×)「お名前を頂戴できますか?」
○)「お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか?」
ありがちな間違えなのが、「お名前を頂戴する」です。「頂戴する」は「もらう」の謙譲語ですが、名前をもらうという表現はおかしいですね。ここは「聞く」の謙譲語である「伺う」を使いましょう。
4
×)「こちらでお待ちいただく形になります」
○)「こちらでお待ちくださいませ」
咄嗟に丁寧な言葉を使おうとする際、ついつい使いがちなのが「~する形になります」という言い方。これは間違った表現なので、「~ください」や「~いただけるでしょうか」といった表現にしましょう。
5
×)「~様でございますか?」
○)「~様でいらっしゃいますか?」
「ございます」も丁寧語なので間違いとはいえませんが、接客では尊敬語である「いらっしゃる」を使ったほうがいいでしょう。
6
×)「席はこちらです」
○)「お席にご案内いたします」
席とは言わず「お」をつけて「お席」と言います。この「お」は接頭語といって、敬語でよく使います。また、案内するという言い方をすると、丁寧な印象になります。
オーダー・配膳をする
1
×)「メニューになっております」
○)「メニューでございます」
思わず言ってしまうことが多い言葉ですが、「なっている」は変化するという意味。正しくは「ございます」と言いましょう。
2
×)「注文は決まりましたか?」
○)「ご注文はお決まりでしょうか?」
「決まりましたか?」という言い方は、少し強い表現になります。お客様が責められているような印象を与えかねないので、「お決まりでしょうか?」とできるだけ丁寧に言いましょう。
3
×)「どちらにいたしますか?」
○)「どちらになさいますか?」
一見すると、「いたしますか?」も丁寧に見えますが、謙譲語である「いたす」をお客様に強いるのは失礼に当たります。尊敬語である「なさる」を使いましょう。
4
×)「ご注文は~でよろしかったでしょうか?」
○)「ご注文は~でよろしいでしょうか?」
「よろしかったでしょうか?」という表現は比較的よく耳にするかもしれませんが、ここで過去形を使用するのは少々不自然です。
5
×)「お皿のほう、おさげいたします」
○)「お皿をおさげいたします」
「〇〇のほう」もよく使う言葉ですが、敬語の使い方としては間違いとまでは言えないまでも、少し不自然です。困ったときについ付けてしまいがちなので、気をつけましょう。
6
×)「オムライスのお客様」
○)「オムライスをご注文のお客様」
「オムライスのお客様」では、お客様がオムライスになってしまいます。注文の品を持って行く際は、「~をご注文のお客様」と略さず言うようにしましょう。
レジでの対応
1
×)「お会計になります」
○)「お会計失礼します」
「~になります」については、前段の通り。「お会計でございます」でもOKですが、「お会計失礼します」だとより丁寧になります。
2
×)「1000円です」「1000円になります」
○)「1000円でございます」
こちらはもうお分かりですよね。ちなみに「1000円になります」も間違いですので気をつけましょう。
3
×)「お支払いはいかがしますか?」
○)「お支払いは一括でよろしいでしょうか?」
クレジットカードでの支払いの場合、一括払いか分割払いかを確認します。「いかがしますか?」だけでは何を指しているのかわかりづらいので、「一括」などの具体的な言葉を入れるか、お支払回数を訪ねましょう。
4
×)「1000円からお預かりします」
○)「1000円お預かりします」
「~円から」という言葉はよく使ってしまいがちですが、ここで言う「から」は意味が通りません。「から」を取るか、「を」などを使いましょう。
5
×)「1000円ちょうどからお預かりします」
○)「1000円ちょうどいただきます」
「預かる」という表現は、お釣りがあってはじめて意味を持ちます。ちょうどの額をもらったときは、「預かる」ではなく「いただきます」という表現を使いましょう。
6
×)「ご来店いただき、ありがとうございました」
○)「ご来店くださいまして、ありがとうござました」
「いただく」はこちらからお願いして来てもらった時に使用する言葉です。お店側から招待した場合は正しいですが、多くは「くださる」を使ったほうがよいでしょう。
自分の言葉遣いを振り返ろう
普段何気なく使っている言葉でも、接客として敬語を使う場合に、間違っていることがあります。接客業は、お客様にできるだけ不快感を与えないように気を配らないといけません。もちろん失敗や勘違いは誰にでもありますので、気づいた後は、すぐに直せるように心がけるようにしましょう。
協力会社/ウィルゲート
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