異色な学生図鑑 ~昆虫食!? 次に来る「美食」・「美活動」につながるものとは~

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どうも皆様はじめまして!現在ライターとして活動しております、慶應大学4年の小林廣輝(こばやし・ひろき)と申します。最近、留学から帰ってまいりまして日本のごはんが旨すぎて毎日涙を流しながら食に親しむ筋トレ好きな現役大学生でございます。今回の記事からみなさんに面白い情報をお届けできればと思っております。これからよろしくお願いいたします!

 

新たな「美食伝道師」、現る

 
3年前。ふと、Twitterを眺めていると、タイムライン“健康食”の関連ワードで「ゴ●ブリ鍋」「コ●ロギラーメン」というパワーワード達が。「うむ?」ということで調べていくとそこには今まで見たことのないエキゾチックスペクタクルが広がっておりました。当時はただその光景に圧倒される一方でしたが、どうやら昆虫には私たちがまだ知らない可能性があるようなのです。

“昆虫=観るものor採集するもの=食べてはいけないもの”という概念を超えて、「美食」・「美生活」にも通ずるものが昆虫にはあるようで。「僕は昆虫食をこの世の中に浸透させていきたいんです。」とまっすぐな目で自身の夢を語る少年こそ、このツイート達を投稿した張本人で、慶應大学に通う篠原祐太(しのはら・ゆうた)さん。今回はそんな昆虫食を日本に広める「美食伝道師」篠原さんにインタビューを敢行しました。目からウロコのディープな世界、ぜひご覧あれ。

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篠原祐太(しのはら・ゆうた)
慶應大学部商学部4年
1994年生まれ。昆虫食伝道師。慶應大学に在学中で、40000匹の虫と同棲中。「昆虫食」を日本に広めるため、有名ラーメン店とコラボした昆虫料理の販売からツアー企画など幅広い分野にわたって大活躍している。

 

大学生版ムツゴロウさん

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虫を愛でる篠原さん

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小林:早速なのですが、篠原さんが様々な種類の昆虫を食べる、いわゆる「昆虫食」をするようになったのはなぜですか?都内に住んでいて「よし、昆虫たべるぜ」とはなりにくいなぁと思いまして。

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篠原:はい、きっかけは特にあったわけではなく、「物心ついた頃から気づいたら昆虫だけでなくて、山菜とか食べられそうなものは食べていた」という感じですね(笑)生まれた場所が東京の高尾山の近くで、小さい頃から周りに自然が多くてそういう環境だったのがきっかけです。

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小林:まとめると、「圧倒的雑食であったが故に気づいたら昆虫が好きになっていた@高尾山」ということですね。でも、小さい頃に何も判断できずに手当り次第なんでも食べるというのは相当危険な気がするのですが・・・。よくニュースで篠原さんと同じことして病院に搬送されている方聞きますもん。

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篠原:まぁたしかに、実際危険な目にあったこともありますね(笑)今思えば、あの経験がなかったら今の僕はないので後悔したことは皆無ですが、食べた瞬間に喉や全身が痺れたとか、そういう感じはありました。例えば、ヤスデはかなり痺れたな。ほらあの多足類の。

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小林:ヤスデ・・・・。その危険を顧みず、そして懲りずに何度も食べて体で自然を体感しているあたり、虫版(※1)ムツゴロウさんのようですね・・・

※1 ムツゴロウさんとは・・・”ムツゴロウ”とは愛称で、本名は畑正憲(はた・まさのり)氏のこと。無人島で動物と一緒に暮らし「動物王国」を建国したことで有名。21年間世界中を旅して、様々な動物と交流をした経験もある、動物のスペシャリスト。

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篠原:でも、本当に食べて後悔したことは何一つなくて。もちろん口に合わないものもありましたが、最終的には「こんな味あるんだ!」と常に新しい発見を続けている感覚で楽しんできてます。今も昔も、とにかく体験することを重視していますね。

 

キラキラ女子大生たちよ、今こそ「コオロギパンケーキ」だ

 
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小林:そんなムツゴロウさんな篠原さんですが、昆虫食を続けていく中で苦労したことはありますか?

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篠原:ありますね、それに関しては今もかなり(笑)。僕が広めようとしているこの昆虫食ってかなり勘違いされやすくて。

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小林:確かに部活終わりに「よっしゃラーメン食いにいくか!」とはなりますけど「よしゃ!ヤスデ食いにいくか!」とは日本ではなりにくそうでよね。昆虫食はまだ世間一般の方には受け入れづらい気がします。

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篠原:そうなんですよね。要は「昆虫食=ゲテモノ」っていう分類で括られて、そういう文脈で語られていることが多いんですよね。

もちろん、それゆえに多くの方に興味を持ってもらえるのは良いことだと思いますが、実際の昆虫が鶏肉・野菜など他の食品と同じくらいの栄養価があるって点にあまりフォーカスされていないことが非常に残念です。

 

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取材の翌日に慶應義塾大学矢上キャンパス食堂とコラボした商品を販売するという。ものすごい行動力。

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篠原:例えば、コオロギはミネラル・たんぱく質が豊富で普通の食べ物と同じくらいか同等の栄養価があるんです。同重量の牛肉に比べて、タンパク質は2倍、カルシュウムやアミノ酸は牛乳以上ともいわれています。(※2)

※2 出典:国際連合食糧農業機関(FAO)資料、昆虫の食糧保障、暮らしそして環境への貢献より

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小林:おおお。ということは合理的に考えれば、インスタグラムに朝スムージー動画を投稿しているモデルの方々は早急に「朝コオロギスムージー」を載せることで、若者たちからの絶大なる人気を集めるべきですね。さらには、「#表参道#パンケーキ❤#カメラ越しの私の世界」なキラキラ女子大生インスタグラマー達は、「パン・コオロギ・ケーキ」をタイムラインに投下することによって、世間を賑わせていってもおかしくないハズですな。

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篠原:まぁ確かに(笑)昆虫って実際に飼育したりして増やすのもローコストで経済効率が良い食べ物なんですよね。実際に昆虫食はアジアでは29カ国、アフリカでは36カ国で食されているという調査結果も出ていて、割と世界ではメジャーな食べ物なんですよ。(※3)

※3 出典:国際連合食糧農業機関(FAO)資料、Beastly bugs or edible delicacies Workshop considers contribution of forest insects to the human dietより

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篠原:でも、今の日本においては、「虫」という響きだけで毛嫌いして近づきたくないって人が多くて。もちろんそれは否定しませんが、同時に食わず嫌いするのは本当にもったいないと思うんですよね。

僕は、そんな現状を打破するために活動していることが主に2つあります。

1つ目は昆虫食の知名度を高めるために多くのメディアに出て昆虫食のPR。メディアに出ることが根本的な解決になるか否かと問われれば違うかもしれませんが、とにかく今は“まず知ってもらうこと”が大事な段階だと考えています。

2つ目は、「昆虫料理」というジャンルではなくて、一般的な料理として“質が高くて美味しい”と思ってもらえる物を昆虫で作っていく事。

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メニューまで篠原さんが考えられているらしい。すごい。

多くのメディアに出演させてもらっている今は「コラボしませんか」と声をかけてくれるお店の人も増えていて。この前は慶應大学矢上キャンパスの食堂支配人の方から連絡をいただき、50食限定で「コオロギラーメン」を販売させてもらいました。実際に食べてくれた人の多くが「美味しい!」って言ってくれてツイッターでつぶやいてくれるのを見て自信になりましたね。

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小林:実際に食べてみれば納得する方も多いということですね。 最近はPRのために某インターネット放送番組でもご活躍されているのをよく見かけます!

 

今の昆虫食は40年前の「SUSHI」だ

 
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小林:今までの篠原さんの話を聞いて感じたのは篠原さんが日本人の価値観を転換させるいわゆる「ゲームチェンジャー」なのではないかと。

アメリカだって、30年ぐらい前までは日本人が刺身を食べる事に関しては「えっ、まじか・・・」という反応だったようで。でも今、「SUSHI(寿司)」と称した日本食レストランは大人気だったり、スーパーには「SASHIMI(刺身)」売り場だってあります。それって今の昆虫食の現状に似ているなぁと。だからいずれ昆虫食が世間に受け入れられる時が来てもおかしくないと思います。

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篠原:ありがとうございます。小林さんが言ってくれた「価値観の転換」なんて大仰なことはできるかわかりませんが、日本の価値観というか文化というものを良い意味で壊せるように、そして昆虫食の良さをみんなに知ってもらえるように頑張っていきたいと思っています。

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小林:篠原さんのような友人がいたらなんだか勇気をもらえますね。僕も同じ世代の大学生として刺激を受けました!本日は本当にありがとうございました!!

 

編集後記

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熱く「昆虫食」への想いを語ってくれた篠原さん。自らの好奇心と熱意からほとばしる言葉の節々に彼の真面目さと昆虫へのそして人類への限りない愛を感じました。最近は毎日プロテイン&納豆ご飯しか食べていないので、適度に昆虫食を嗜みつつ勉強に励んでまいりたいと思います。篠原さん、ありがとうございました。今後も篠原さんの活動を要チェックです!!!

<ライタープロフィール>
小林廣輝(こばやし・ひろき)。慶應義塾大学4年生。2015年度ミスター慶應。所属ゼミは崔在東研究会で、2016年2月より米国Utah Univ.に留学。2014年に全国大学サッカー同好会リーグで優勝した慶應大学理工学部体育会サッカー部にGKとして所属。学外では日本と中国の学生の代表で構成されるJapan-China StudentsConference34期の議員として日中関係の根底からの関係改善を務めた。
現在は不動産テックのコンサル事業部に所属。ライターとしては、TRYF.inc(ONE CAREER)でのライター経験を経て、現在個人ライターとして精力的に活動している。

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