アーティスト・平井 大インタビュー 『一番大きな夢は、70〜80歳になっても音楽に触れていること』

平井大 Surf Rock ミュージシャン インタビュー ウクレレ ギター サーフィン ホノルルフェスティバル バイト フロムエー

Surf Rock界を牽引する若き異才の持ち主として多方面からの注目を浴びる平井 大さん。1月31日にリリースされる『LIVE TOUR 2017 ON THE ROAD』は、昨年9月に東京・国際フォーラム・ホールAで開催されたライヴの映像と音源を完全収録している。平井さんが生み出す音楽のルーツとなったもの、そして、唯一無二のミュージシャンとして仕事に向き合うスタンスなどを伺いました。

 

過去最大のツアーはとても濃厚な時間だった

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――昨年、発表したアルバムを引っ提げて行われた『LIVE TOUR 2017 ON THE ROAD』と同名のCD、DVD&Blu-rayがリリースされますが、振り返ってみてどんなツアーでしたか?

このツアーは、名古屋を皮切りにファイナルの郡山まで全国13ヵ所をまわったんですが、僕の中で最大規模のツアーだったんです。すべてバス移動だったんですけど、バンドメンバーと日本各地いろんなところへ行って、バスの中で1泊したり、ツアーの間に夏フェスに出演したり、濃厚で思い出深いツアーになりました。

――今年も、年明けすぐに『LIVE TOUR 2018 ON THE ROAD-KEEP ON TRUCKING-』が開催されましたが、公演を終えてみての感想を聞かせてください。

昨年のツアーの追加公演なんですけど、嬉しいことに昨年の会場はすべてソールドアウト。その時に来られなかった方も今回の公演に来ていただいて、さらにツアーの間にディズニーのカバーアルバムのリリースもあったので、その収録曲もお披露目することができました。新年一発目からツアーができたことで、いいスタートがきれたと思います。

――2018年がスタートして約1ヵ月が経ちましたが、今年はどんな年にしたいですか?

これまでと変わらず、僕の曲を聴いてくださる皆さんの生活に寄り添った作品を作っていきたいと考えています。ありがたいことに曲を聴いてくださる方がどんどん増えていってるので、さらに幅広い層の皆さんに僕の音楽をお届けしたいというのが一番の目標です。

 

ミュージシャンになることは、ごく自然な流れだった

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――では、ここからお仕事にまつわるお話を聞かせてください。ミュージシャンを目指したキッカケは何だったんですか?

3歳の時に祖母がウクレレをプレゼントしてくれたことと、父の趣味がギターとサーフィンだったこと。歯磨きをしたり、お風呂に入ったりするのと同じ感覚で、楽器に触れることが生活の一部だったんです。将来は音楽に携わる仕事をするんだろうという思いが漠然とあったので「これをきっかけに仕事に就いた」という特別なものはなかったんです。

――「夢が叶った」と初めて実感できたのはどんな瞬間でしたか?

難しいですね。夢をどこに設定してるかというところでも変わってきますから。僕のもっとも大きな夢というのが、年をとっても音楽に携わること。70歳、80歳になっても何かしらの音楽に触れていて、その音楽が自分の肥やしになることが死ぬまで続けられたらいいなって。そういった意味では毎日、夢が叶っているのかもしれないし、死ぬまで夢が叶わないのかもしれません。

 

少しの変化の積み重ねを“良いクセ”にするのがポイント

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――物事がうまくいかない時はどのように対処していますか?

うまくいかない時はとりあえず放っておくのがいいんじゃないかな。どうにもならないことって世の中にいっぱいあるし、そこだけに向かってる時間ってムダだと思うんですよ。これは僕の場合ですけど、うまくいくようにクセをつけること、なじませていくことが大事で。僕は楽器を使ってライヴをするんですけど、“次のライヴで1回はこのフレーズを弾いてみよう”とか小さい変化をつけていって、それがうまくいったことで手ごたえを感じて、結果成功につながる。その積み重ねを“良いクセ”にしたいなって。

――この仕事をしているからこそ出会えた人や大切な存在というものはありますか?

小さい頃から音楽をやってきた中で培われてきた人間関係すべてです。ネガティブなことを口にする人もいましたけど、そういう人とは付き合わないようにしています。

 

ちょっとだけ無理することで表れる心境の変化

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――初めてのことに挑戦する時はどんなスタンスで立ち向かっていますか?

基本的にはネガティブなんですよ。人見知りするし、友達を作るのも得意じゃない。たくさんの方が見てくださるライヴでフロントマンとして立つのはすごく勇気のいることでしたが、やってみなきゃわからないっていう思いも自分の中にあって。小6か中1の時に、初めて人前でちゃんとしたライヴをしたんですけど、その時は本当にイヤでした。でも、そこで人の心を動かすことができたと手ごたえを感じたんです。

初めてのことに対して、恐怖心を抱えていたり、ネガティブな気持ちがあったとしても、ちょっとだけ無理してやってみることで、挑戦する前と後とでは明らかに変わってくるものがある。これはやったほうがいいのか、それともやらないほうがいいのか――そのへんの線引きをうまくやっていくことが、初めての挑戦をする時に大事なんだと思います。

――慣れないことに挑戦したばかりに失敗してしまう人もいますが、平井さんがこれまでしてしまった失敗談があれば聞かせてください。

日々やらかしています(笑)。時間にはルーズだし、忘れ物も多い。最大の失敗はライヴ会場に向かう途中、電車の網棚にウクレレを置き忘れてしまったことですね。電車を降りた後に気づいたんですけど、“まぁ、いいか”って(笑)。

――「まぁ、いいか」ですか!?

失敗した時に“まぁ、いいか”と言えるのは大事だと思うんですよ。反省するのは当然だけど、焦ってもどうにもならないし、そこに縛られていても進めないので。まずは対応策を考えます。結局、ライヴはウクレレなしで2曲ぐらいやって、その後は急いで持ってきてもらった別のウクレレで演奏しました。それ以来、楽器はスタッフさんに持ってきてもらうようにしています(笑)。

 

やってみたいのはコンビニのバイト。日々の繰り返しでスキルアップを感じたい。

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――では唐突ですが、もし今アルバイトをするとしたら、どんな仕事をしてみたいですか?

コンビニの店員さんとかいいですね。どういう手順でお会計を済ませるのが一番効率的なのかとか、どれだけ正確にお金を数えられるかとか、日々繰り返していくうちに自分のスキルアップがはっきり感じとれる職業だと思うので、楽しそうだなって。

音楽もそれと同じで、日々違うことをしているようで、1年を通してみると同じルーティーンで動いてるんですよ。これは僕の場合ですけど、冬にレコーディングをして、夏にその作品をリリースしてツアーをして、また冬がきてレコーディングをする。同じ作業を繰り返すことでスキルアップにつながるので、アルバイトをするなら同じ作業を繰り返す職種が合っている気がしますね。

――最後に、平井さんにとって「働くこと」とは?

対価ですかね。社会貢献をどれだけしたかということが、報酬として目に見えてくることで“これだけ頑張ったんだ”という実感が得られる。なので、働く=人生に充実感を与えることだと思います。

■Profile

平井 大(ひらい だい)

1991年5月3日、東京都生まれの26 歳。ギターとサーフィンが趣味の父の影響で幼少の頃より海に親しみ、3歳の時に祖母から貰ったウクレレがきっかけで音楽に興味を持つ。 印象的な耳に残る優しい歌声と歌詞、キャッチーなメロディーラインは聴く人の気持ちを癒し、穏やかにしてくれる。
アーティストとしては、2011年にハワイ最大規模のイベント『ホノルルフェスティバル』の公式イメージソングに抜擢され注目を集め、2013年にメジャーデビュー。昨年は、情熱大陸ライブ、ROCK IN JAPAN FESTIVAL、SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER などのフェスに出演し、各地で圧巻のパフォーマンスを繰り広げた。11 月には、ディズニーのカバーアルバムとしては 2 枚目となる『HIRAIDAI plays DISNEY』をリリース。

◆平井 大 OFFICIAL SITE:http://hiraidai.com/

◆平井 大 OFFICIAL Twitter:@hiraidai
◆平井 大 information Twitter:@hiraidaistaff

◆平井 大 OFFICIAL instagram:https://www.instagram.com/hirai_dai_official/
◆平井 大 OFFICIAL STAFF instagram:https://www.instagram.com/hirai_dai_official_crew/

編集:ぽっくんワールド企画
撮影:河井彩美
取材・文:荒垣信子

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