大事なことは映画から学ぶライターのゆうせいです。いよいよ梅雨が本格始動といった具合で憂うつな毎日ですが、いかがお過ごしでしょうか?
そんな憂うつ気分も週末にたっぷり休んだからバイトも学校もまたがんばれる……ってものでもないんですよね。6月は祝日がないから休みも少ないし、一生土日だったらよかったのにと思ってしまうのが人間です。
とはいえ、そんな都合のいいことはないので、ここはひとつ映画でも見てさっくり気持ちを切り替えてしまいましょう。
そこで今回は、バイトや学校がもっと楽しくなる作品をご紹介します。
おっさんがインターンに行く姿から無限の可能性を感じる「インターンシップ」
Google全面協力のもとで撮影された本作は、仕事では営業経験しかない超アナログな2人の「おっさん」が何を血迷ったかGoogleのインターンに行くっていう話です。
いくらなんでもそれはありえないでしょと思うのですが、Googleが掲げる「すべての人にチャンスを」の精神の元、おっさんであることも1つの多様性として受け入れるところが見事に描かれています。
しかし同じインターンを受ける学生たちからすると異質な存在。当然ながら衝突が起きてしまいます。その衝突をアナログかつ“おっさん流”の解決法で乗り切るさまは、「こんなおっさんでもやれるなら、自分ならもっとやれる」と根拠のない自信を呼び起こしてくれます。
おっさんの無尽蔵のやる気に感化されること間違いなしの1本です。
自分次第でバイトも楽しめる!「エンパイア・レコード」
アメリカのとあるCDショップで働く店員とその仲間の日常を描いた作品です。今やネットでダウンロードして音楽を聴く人も多いですが、実際にお店に行くと思いがけない掘り出し物があって楽しいですよね。
アルバイトってお金のためだけではなく、恋愛や友情など得るものがたくさんあるじゃないですか。気になる人と同じシフトっていうだけでドキドキしたり、気の合う仲間との仕事はすぐに時間が過ぎたり、バイト終わりにファミレス寄ってみんなで朝まで話したりとか。
別に生きるか死ぬかの戦いが起きなくても、少し非日常を感じさせる出来事が起こるだけでこんなにも胸が踊るんだと教えてくれます。映画って爆発や格闘シーンがないと物足りないと思っている人にこそ見てほしい1本です。
もし、今あなたのアルバイトがつまらなくても、楽しくできるのは自分なんだと気がつけるはず。
学生生活でやり残していることはないかと考えさせられる「帝一の國」
最後は劇場公開中の作品から。(6月29日現在)
「総理大臣になって自分の国をつくる」。そんな野望を実現するための一歩として、まずは歴代総理を何人も輩出している名門校の生徒会長になろうとする男の物語です。ところが、映画で描かれているのは単なる生徒会ではありません。高校生活でここまでの政治活動が必要なのか、と驚かされますよ。
先輩の靴を舐めてでも生徒会長になろうと奔走する姿は、どんな手段を使ってでも実現したいことは自分にはあるだろうかと問いかけられているよう。本作で描かれているのは高校生活ですが、とにかく学生生活でやり残していることはないかと考えさせられます。何が何でも譲れないほどの情熱を注いでいるものがあるだろうかと。
学校に行って、授業を聞き、サークルに参加して帰宅するだけの生活でも幸せなのですが、それ以外にも情熱を注ぎたくなることが見つかるかもしれませんよ。
原作はジャンプコミックスの漫画ですが、映画では良い意味でストーリーが改変されているので、漫画から入って映画、映画から入って漫画といった楽しみ方もできます。
おわりに
「やる気がでないから映画なんて見られない」って思った方。それは逆で、映画を見ないからやる気がでないのです。1本の映画が人生を変えるとまでは言いませんが、少なくとも1日は変わります。そしてその変わった1日が何かに影響を与えてくれると私は思います。
映画館やレンタルショップに行くのもだるいと言うならば、スマホでレンタルしてさくっと見てください。そうしたら、また明日からがんばれますよ。
それではまた。ご存じ、ゆうせいでした。
映画紹介を得意としているライター。「日経ウーマンオンライン」、「シネマズ by 松竹」で映画コラムの他、複数のメディアで執筆中。企画・編集・執筆・モデルを提供するカンパニオの代表で、ぱくたそではフリー素材モデルとして不倫素材や、記者風素材を提供している。