多くのアルバイトでは、履歴書を送付したり、面接に持参したりするのが常識です。しかし、「履歴書不要」と募集要項に記載されているアルバイトも少なくありません。本当に持参しなくていいのか迷ってしまう人も多いでしょう。この記事では、「履歴書不要」と言われた場合の対処法や、もしも当日に書くことになったときの注意点を紹介します。
【目次】
なぜ履歴書不要のアルバイト求人があるの？
アルバイトの募集にあたって、企業が履歴書不要の求人を出すのはどういった意図があるのでしょうか？その意図を理解することで事前に対策ができます。
（1）会社独自の記入シートがあるため
企業によっては履歴書だけでは判断できないような独自の審査基準によってアルバイト採用をしているケースがあります。市販の履歴書はフォーマットがほぼ同じこともあり、企業が特別に知りたい項目があっても確認ができません。履歴書が不要な分、面接の場では履歴書が必要な企業では聞かれないような細かな質問を聞かれることが出てくるかもしれません。どんなことを聞かれても臨機応変に応対ができるような状態で面接に臨めるようにしておきましょう。
（2）人柄を重視するため
市販の履歴書はどのタイプもある程度項目が決まっているため、フォーマットに沿って書いていけば、誰が書いても無難な内容にまとまりがちな傾向です。本当の人間性が履歴書に反映されているとは限りません。接客業など、印象が重要視される仕事なら特に、実際に会ってみて合否を決めたいと考える企業は多いでしょう。気をつけたいのは「履歴書不要」と言われていても「誰でも合格しやすい」わけではないこと。履歴書という事前情報を企業に伝えていないからこそ、面接ではどんなことを聞かれても対応できるよう準備しておきましょう。
履歴書不要でも履歴書は用意しておいたほうがいい？
（1）別シートがある場合は不要なケースが多い
履歴書不要のアルバイトの採用過程では、履歴書とは別にフォーマットの異なるシートを用意されている場合があります。応募時や面接の前のタイミングで書かされることが多いので、当日までにしっかり中身を記入して送るようにしましょう。このシートを書いておけば、履歴書は用意しなくても良いケースが多いです。
（2）（1）がない場合は、できれば履歴書は用意したほうが無難
「履歴書不要」の場合でも、念のために履歴書を作成しておけば、志望動機や自己PRを考えるのに役に立ちます。また、求められれば提出することもできます。履歴書を作成してきた行為そのものが、やる気があるとみなされる可能性もあるので持参するのに越したことはないでしょう。
（3）競争率が高そうなアルバイトはあえて履歴書持参
面接の感触が悪かった人が、履歴書の内容によって魅力に気づいてもらい採用される可能性もないとはいえません。また、ライバル志望者の中には「履歴書不要」と言われても履歴書を提出する人がいるかもしれません。履歴書の有無が少しでも採用率を左右するなら、提出した方が無難でしょう。
（4）履歴書持参の場合は一言添える
履歴書不要の面接でも、一応は履歴書を持参して会場を訪れます。そして、面接が始まったら「とりあえず履歴書を持ってきたのですが」と切り出してみましょう。多くの担当者は履歴書を受け取ってくれますし、目も通してくれます。ただし、「募集要項を確認せずに不要な履歴書を持ってきた」と思われるとマイナス評価につながります。必ず最初に「不要とはあったのですが」と断ってから履歴書を取り出すように気をつけましょう。
面接当日に記入することになった場合の対処法
面接会場に着いてから、企業独自の記入シートを渡されるケースもあります。記入シートは内容の隅々までチェックされる書類です。美しく、充実した文章で企業に好印象を与えましょう。
（1）事前に志望動機や自己PR欄はどんな内容にすべきかを考えておく
志望動機や自己PRはどんなアルバイトであっても高確率で出てくる質問です。履歴書や記入シート以外でも何らかの形で採用担当者から聞かれるので、事前に用意しておくのがおすすめです。
（2）できる限り丁寧ではっきりとした字で書く
どんなにいい内容を書いていても、担当者が読めなければ意味がありません。丁寧かつはっきりした文字を書くようにしましょう。また、字が小さすぎたり、スペースに詰め込みすぎたりしても読みづらくなります。文字数は多すぎず、少なすぎず、要点をまとめながら書き込んでいきます。そして、結論から書き始め、理由をつけたす構成にすると読み手のストレスになりません。
（3）書き間違いをしないように慎重に記入する
記入シートは基本的に、ボールペンで書くのがマナーです。つまり、書き間違えると文字が消せません。修正液などを使う方法はありますが、記入シートが汚れてみえるのはデメリットです。文章を書く前に文章構成を頭の中で思い浮かべ、助詞や接続詞に間違いがないかを確認しましょう。また、記入シートはテストではないので、分からない漢字はスマホで調べながら書いてもいいでしょう。
いずれにしても履歴書は用意したほうが無難
「履歴書不要」と記載してあるアルバイトでも、「持ってきてはいけない」とは限りません。むしろ、もって行った方が有利に働くケースは多いのです。たとえ本当に不要だったとしても、持参して不利になることは珍しいでしょう（募集要項の確認不足と思われないところだけ注意してください）。「履歴書不要」のアルバイト面接で、履歴書を持って行くかどうか迷ったなら持って行くのが得策です。そして、タイミングを見計らって、「とりあえずお渡ししてよろしいですか」と断ってから担当者に手渡しましょう。
