イベントスタッフの仕事って?<案内スタッフ>と<設営スタッフ>の違いから身に付くスキルまで、現役アルバイターに聞いてみた

イベントスタッフバイト

学生に人気のイベントスタッフのアルバイトは、コンサートやプロ野球公式戦、音楽フェスティバルや企業の展示会などが活躍の場です。

今回は、イベント会場で案内スタッフとして働く佐藤桃子さんと、場内の設営スタッフとして撤去作業などに従事している須藤将希(まさき)さんにインタビュー。お二人それぞれに、仕事の内容ややりがい、バイトで身に付くスキルなどを語っていただきました。

▼インタビュー概要

イベントスタッフバイトを始めたきっかけと仕事内容は?

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「ルールすら知らなかったのに、アルバイトのおかげで、野球の魅力を知りました」と佐藤さん

――イベントスタッフバイトを始めたきっかけを教えてください。

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佐藤さん:
大学入学を期に、新潟から上京しました。アルバイトをするなら、“東京でしかできない”仕事を経験してみたくて、応募したのがきっかけです。

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須藤さん:
僕は、放送系の専門学校に通っています。平日は課題制作が忙しいので、土曜日と日曜日だけシフトに入れるアルバイトを探していました。元々、音楽が好きなこともあり、イベントスタッフに興味が沸いて、すぐに応募しました。

――お二人の仕事内容を具体的に教えてください。

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佐藤さん:
わたしは、「東京ドーム」で行うコンサートやプロ野球公式戦のスタッフとして働いています。会場の入口でチケットを読み取る業務や、場内で、お客様にお席やトイレの場所などをご案内するのが仕事です。

また、シーズンで貸し切る特別席「読売ジャイアンツシーズンシート」専属のスタッフとしても従事しています。
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須藤さん:
自分は、イベント会場の撤去作業が中心です。座席やスタンド席の骨組みの撤去や案内板の回収、カメラマンブースの撤去を行います。最終的に、何もない更地するのが僕たちの役目。アルバイトをはじめて丸1年ですが、体力と筋力は、かなりつきました。

ちなみに、会場設営・撤去は男性スタッフの仕事と思われがちですが、女性スタッフもいますよ。

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佐藤さん:
へえー!すごい!
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須藤さん:
例えば、会場設営時の案内板の取付け作業は、女性が担当することも。男女は関係なくできる仕事だと思います。

 

仕事が決まるまでの流れと1日のスケジュールは?

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「シフトの登録方法も労働時間も、こんなに違うとは…!」と驚く、佐藤さんと須藤さん

――では、お仕事が決まるまでの流れを教えてください。

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須藤さん:
会場設営・撤去の場合は、毎週火曜日までに、次の週のスケジュールをインターネットから登録します。スケジュールに合う仕事があると会社から案内があり、仕事が成立するという流れです。
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佐藤さん:
わたしは、所属部署の方から月単位の日程表をもらい、勤務できる日をチェックします。その後、イベントの詳細が届き、当日、ドームに向かうという流れです。

――案内チームと設営・撤去チームでそんなに違う*んですね。

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佐藤さん:
わたしも今日、初めて知りました。
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須藤さん:
自分もです(笑)

*イベント会社により、異なります

――では、1日のスケジュールを教えてください。

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佐藤さん:
コンサートのお仕事だと、13時30分頃にドームに集合します。公演が終わり次第、終了作業を1時間ほど行って、22時に解散というパターンが多いですね。

野球のナイターゲームの場合は、14時に集合。終了時間は試合展開に左右されるので、時には終電になることも…。
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須藤さん:
え!? 終電まで? 働くなぁ〜(笑)
イベントスタッフバイト
佐藤さん:
そうそう!お互い、知らないことが多いね(笑)
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須藤さん:
自分は、コンサートの撤去だと19時に現地に集合して、終電まで作業する感じです。

設営・撤去はドームに限らず、都内近郊のさまざまなイベント会場に赴きます。集合時間はイベントで異なりますが、終了時間はたいてい、終電ギリギリですね。

 

身に付いたスキルやうれしかったことは?

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「最初の頃は、バイトの度に筋肉痛に(笑)。今では、筋力がかなりつきました」と須藤さん

――イベントスタッフのアルバイトで、身に付いたことは?

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佐藤さん:
シーズンシートには、VIPのお客様が多くいらっしゃいます。スタッフ研修で、エレガントな言葉遣いや応対を指導していただいたので、ホスピタリティ(おもてなしの心)が身に付いたと思います。特に、敬語が自然に使えるようになったので、就職活動の力になりました。
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須藤さん:
撤去の仕事は、ケガや事故を防ぐためにも、スタッフ間の報告・連絡が大切です。アルバイトを通じて、コミュニケーション力が高まったと感じています。

また、経験を積むと、外注スタッフさんのまとめ役も任されます。自分より年上の方に気持ちよく仕事をしてもらうためには、丁寧な言葉遣いと気配りが大事。大人の対応力が、少しは身に付いたかなと思っています。

――アルバイトをして、うれしかったことはありますか?

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佐藤さん:
シーズンシートのスタッフをしていると、常連の方に顔を覚えていただけることもあります。「今日も出勤だね!」とか「いつもありがとう」と声をかけていただけると、このアルバイトをして良かったと心から思えます。
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須藤さん:
コンサートが終わる前に現場に入るので、会場の外でコンサートを体感できます。会場を撤去している時に、「あの時の盛り上がりは、ここで生まれたんだ…」と、余韻にひたれるのは役得です。好きなアーティストの時は、特に、うれしい!(笑)。

 

イベントスタッフバイトの魅力とは?

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「友達にも自慢したくなるような、ちょっとわくわくするアルバイトですね」と笑顔の佐藤さんと須藤さん

――最後に、イベントスタッフの仕事の魅力はなんですか?

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須藤さん:
自分は緊張しやすいので、アルバイトの面接が苦手で…。イベントスタッフは登録制で気軽にネット上でやり取りが出来たので、飛び込めました。

自分の学業を最優先に、短時間で集中して働ける仕事なので、学校の課題が多い僕にはぴったりだと思っています。
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佐藤さん:
東京らしさを求めて「東京ドーム」でアルバイトを始めましたが、存分に“東京っぽさ”を味わえています(笑)。

上京する前は、好きなアーティストのコンサートのために、新幹線でわざわざ来ていた場所。そこで自分が働けているなんて、もう3年目ですが、毎回、うれしい!
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須藤さん:
自分も「有名アーティストのコンサートでアルバイトをしているんだ」って、友人に自慢したくなります(笑)。
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佐藤さん:
イベントスタッフは、わたしのようにミーハーな気持ちでスタートしてもOKな、懐の深いアルバイトです。興味はあるけど迷っているという人がいたら、ぜひ、挑戦してほしいですね!

 

まとめ

「イベントスタッフは、みんなで協力してやり遂げるのが好きな人には、向いているかも」と、佐藤さん。

お二人の話から、案内、設営・撤去と持ち場に限らず、その日のイベントを成功させようと、懸命にサポートするスタッフの様子がありありと伝わってきました。

イベントスタッフのアルバイトは、平日は学業に専念したい学生や、アルバイトで非日常を体験したい人などにおすすめのアルバイトだと感じました!

 

 
取材・構成・文:石上直美(verb)
撮影:森口新太郎

取材協力:シミズオクト(https://www.shimizu-group.co.jp
     

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