2月14日はバレンタインデー。市販のチョコでもいいけれど、今年はフォトジェニックなスイーツを手作りしてみませんか?
そこで今回は、アイシングクッキーなどカラフルでキュートなオーダースイーツを手掛けるスイーツアトリエ「タンデコロリ」の主宰・たけもとあやさんに、初心者でも簡単にできちゃうチョコレートとカップケーキのデコレーション術を伝授していただきました!
――眺めているだけで心が弾むスイーツを生み出すたけもとあやさん。今回はバレンタインデーに向けて、お菓子作り初心者でもチャレンジしやすいアレンジ術を特別に教えていただけるとのこと、よろしくお願いします!
混ぜて冷やすだけ! ロリポップチョコレート
<まずは下準備! チョコレートの湯せん>
湯せんとは、食材を直接火にかけず、一回り大きなボウルや鍋などに入れたお湯に浸けて間接的に加熱する手法のこと。
1.市販の板チョコレート1枚を包丁で細かく刻み、小さいボウルに入れる
2.1よりも一回り大きなボウルに50~60℃のお湯を入れ、1のボウルをのせる
3.ゴムベラで大きくかき混ぜながら溶かす。かたまりがなくなったら完成
<準備するもの>
ドライフルーツ、ライスパフ、マシュマロ…適量
シリコントレー(スティックをさすので深めがベスト)
スティック
<作り方>
1.材料ごとにボウルを分け、湯せんしたチョコレートと混ぜます
2.1を1種類ずつシリコントレーに流し込みます
3.スティックを立て、冷蔵庫で15~20分ほど冷やして固めればできあがり! 室温や庫内温度によって変わるため、チョコレートの状態をチェックしながらトレーから外してください
チョコレートとストロベリーの二層を作りたい場合は、上部分にしたいフレーバーを型の半分まで流し込み、先に冷蔵庫で15分ほど固めます。固まり次第、もう片方のフレーバーを流し込めばOK。中に混ぜる材料は上記のほか、フルーツ果汁のグミも食感が楽しくておすすめ!
チョコペンでアート&メッセージ♡ カラフルカップケーキ
<準備するもの>
ホイップクリーム(市販品)…1セット(※写真ではボウルに絞ってあります)
フードカラー(着色料)…適量
チョコペン…1個
パールシュガー、アラザン、ハートのチップなどお好みで適量
絞り袋…大1個、小2個
<作り方>
1. 市販のホイップクリームを小さなボウルに半分ずつ絞り出します
2.好きな色のフードカラーをホイップクリームに混ぜます。つまようじで少しずつ垂らしてかき混ぜながら色の濃さを調整してください
3. 2を小さい絞り袋にそれぞれ入れ、大きい絞り袋にまとめます
4. 力を抑えながら真ん中から円を描くように絞っていくと、2色がバランスよくホイップ出来ます
5. クッキングシートの上にチョコペンで好きな文字や絵をかきます。かきたい単語や模様をシートの下に敷いて上からなぞると簡単です
6. 5が常温で固まったらホイップクリームの上へ載せます。パールシュガーやアラザン、ハートのチップなどで飾り付ければ完成です!
一見難しく思える2色ホイップは実はとても簡単。絞り口をセットする際は半分ずつ出るように微調整を。フードカラーは製菓材料の専門店やホームセンターなどで入手できるので、お好きなパステルカラーを選んでみてください!
発想のきっかけは「ファッションのように可愛くできたら」
タンデコロリは、お菓子やケーキに装飾を施すことでひとつのアートとして捉える「デコラティブ・スイーツ」の製作を手掛けるスイーツのアトリエ。アイシングやシュガークラフトで表現されるキュートな世界観が話題を呼び、ラグジュアリーブランドやファッションブランのパーティーを手掛けるなど幅広い分野で活躍しています。
2016年には実店舗もオープンし、ますます人気が高まるタンデコロリの生みの親、たけもとあやさんにお話を伺いました。
――タンデコロリのお菓子は、見ているだけでワクワクします! そんなスイーツデコレーションを始めるきっかけは何だったのでしょうか?
自分の子供にケーキを作っているときに、「ファッションのように、ケーキにもカワイイデコレーションができたら楽しいだろうな」と考えたのが最初のきっかけだったと思います。その後、洋書で見かけたデコラティブなスイーツにすっかり魅了されました。靴やバッグの形をした精巧なお菓子の写真を見て、「夢みたい!」って思ったんですよ。すぐにフランス菓子を学ぶスクールに通い、2年後にはアトリエを構えました。
――わずか2年で独立。すごい行動力ですね。
「思い立ったらやらないと!」と即行動しました。当時は今ほどフォトジェニックなお菓子が流行していませんでしたが、「早く私の手でたくさん作りたい!」と思ったんです。製菓の専門学校に通うことも考えましたが、フランス菓子を学び始めたのは子供がまだ1歳の頃。育児との両立を考え、パティシエの方が主宰するスクールを選択しました。基礎を学びつつ、デコレーションデザインなどの応用はほとんど独学で技術を得たと思います。
――意外にも、昔からパティシエを志していたわけではないのですね。
もちろん、もともとお菓子作りは大好きでした。小学生のとき、初めて我が家にオーブンが来た時は本当にうれしくて、クッキーやケーキなどたくさん作りましたね。あの日のワクワクが今の仕事に繋がっています。
以前は、会社員やカフェスタッフなどの仕事をしていました。回り道だったかもしれないけれど、製菓以外の経験をしたからこそ生まれるアイデアもたくさんあるんですよ。
アイデアを再現できる喜びがスイーツデザイナーの魅力
――たけもとさんが仕事をする上で大切にしていることは何ですか?
できるかできないかを考えるより、まずは作りたいと思ったアイデアを提案することです。店名の「temps des coloris(タンデコロリ)」の由来は、それぞれフランス語で「Temps」が“時間”、「coloris」は“色”という意味。カラフルなお菓子を手に取ってくれた方の時間が彩り豊かで楽しいものになってほしいと願いを込めた造語なんです。お客様のオーダーありきの仕事がほとんどなので、テーマやアイデアを再現するための努力は惜しまないつもりです。
まとめ
やりたいことを見つけてから約2年で独立し、今も「カワイイ!」を生み出し続けるたけもとあやさん。夢をかなえるポイントをうかがうと、「完璧に道筋を決めてからではなく、まず動くこと。その途中で発見したことが必ず役立ちます」と語っていたのが印象的でした。
「フロムエーしよ!!」のために特別に教えてくださったたけもとあやさんのスイーツデコレーション術、ぜひ試してみてくださいね!
東京都渋谷区元代々木町2-4 HRCビル1F
【営業時間】12:00~19:00
【定休日】日~火曜 ※このほか店舗販売休業期間あり、詳細はHPなどでチェックを
http://temps-des-coloris.com/
取材・構成・文:麻林由(verb)
撮影:早川里美
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