アルバイトを辞めたいとき、アルバイト先から引き留められて、なかなか辞められないということもあると思います。
最近は人手不足で代わりの人が見つけづらいということもあるので、なおさらそういうことが増えているのではないでしょうか。
そんなときの対処方法を、アンケート結果も合わせて見ながらお伝えしようと思います。
バイトを辞めたいのに辞めさせてもらえない時、あなたならどうしますか?
【回答数】
無断で欠勤を続ける:44
泣き寝入りして働く:13
親に相談する:43
「無断欠勤を続ける」という人が44%と最も多かった
アンケートでは、「無断欠勤を続ける」をいう人が44%で最も多いという結果でした。無断欠勤が良いとは言えませんが、辞めたいのに辞めさせてもらえないとなると、こうするしかなかったのでしょうか…。
・泣き寝入りは絶対にしない。まわりに相談すると思うが、最終的には欠勤すると思う。 しかし、一応もう来ませんと言って欠勤すると思うので、無断ではないかもしれない。(20代/女性/学生)
・辞めさせてもらえないのは法律に反すると思うので、こちらもそれ相応の対応をさせていただくまでです。(10代/女性/学生)
・しっかりバイト先と話してそれでもどうしても辞めさせてもらえないなら、しょうがないと思います。(20代/女性/学生)
・バイトを辞めさせない権利は雇用側にないはずであるのにもかかわらず、退職を認めないのであれば実力行使しかないから。(20代/男性/学生)
・どうしようも無ければこういった強硬手段に出ないと辞める事が出来ないから。(20代/女性/学生)
・「辞めたい」という意思表示をしているのに正当な理由もなくそれを拒まれるときはこちらも強硬な態度をとるのが対等だと考えるため。雇用する側もされる側も対等でなければならない。(20代/男性/学生)
円満退職を考えると、あまり好ましいことではありませんが、コメントから見ると、少し度が過ぎた退職引き留めもあったのかもしれません。
ほぼ同数で「親に相談」、「泣き寝入り」という回答も
次いで「親に相談する」という回答が43%と、1位とは1ポイント差のほぼ同数でした。「泣き寝入りして働く」という回答も13%ありました。
・とりあえず誰かに相談してみるのがいいと思うし、身近な人は親であるから。(10代/男性/学生)
・第三者の冷静な意見を募った方がちゃんとした対応ができそうなので親に相談する。(20代/女性/学生)
・バイト先も気持ちがいいような辞め方を親に聞いてみたいと思ったから。また、自分自身の言い方が社会では認められていない理由ではないかと思うから。(10代/女性/学生)
・自分での力で解決することが無理ならば、他の人の手を借りなくてはいけないと思います。(20代/女性/学生)
・上司と相談し自分の意見、相手の意見を聞いた上で期限を決めて、その期限満了までは働く(10代/男性/学生)
・辞めさせてもらえるときが来るまで仕方がなく泣き寝入りをして働きます。バイト先に、バイトを辞めさせる時期ではないと思われているかもしれないので。(20代/男性/学生)
・相手にも辞めさせられない事情があると思いますので、しばらく続けて粘り強く交渉します。(30代/男性/学生)
親に限らず、第三者にも関わってもらう必要があると考えている様子がうかがえます。
「泣き寝入り」の人は、一時的には受け入れても、辞める機会をうかがい続けるという人が多いようです。
法律上では「辞めたい」と伝えれば辞められる
法律上のルールでは、辞めたい日の2週間以上前までに「辞める」という意思を伝えれば、アルバイト先が認めるかどうかにかかわらず、辞めることができます。
これは民法の規定で、「当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをする事ができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から2週間を経過する事によって終了する」とされていることが根拠となっています。
アルバイトの場合、多くは「期間が定められた雇用契約」のはずですので、原則としてこの契約期間内は働く必要がありますが、期間内であっても「やむを得ない事由」があれば辞められることとなっており、その理由も就業環境や家庭の事情など幅広く認められていますので、辞めたい意思を伝えることで辞めることができます。会社に辞めたい意思をきちんと伝え、話し合う姿勢は必要でしょう。
中には強硬に「辞めさせない」「裁判をする」などといった脅しに近い行為をする会社があるようですが、これはまさに法律違反のブラックバイトと言えます。
こういう状況に遭遇した場合や、どうしても辞めさせてくれない場合には、労働基準監督署やハローワークなどに相談しても良いでしょう。
できるだけ円満な退職を心がける
実際に、辞めさせてくれないようなトラブルに発展してしまうと難しいのかもしれませんが、自分が辞めることで、周りの人たちにも影響を与えることは間違いがありません。
法律的には2週間前までの通知で良いことになっていますが、次の人がなかなか見つからないなど、アルバイト先の事情もあるでしょう。
できればアルバイト先の事情も考え、なるべく迷惑がかからないように話し合うことが望ましいと思います。
可能な限り円満な退職になるように心がけることが、結果的には良い方向に向かうと思います。
・調査地域:全国
・調査対象:【職業】学生
・調査期間:2016年09月09日~2016年09月23日
・有効回答数:100サンプル
・調査会社:株式会社ウィルゲート
人事コンサルタント/ユニティ・サポート代表
SI企業にて開発SE・リーダー職を務めた後、同社内で新卒及び中途の採用活動、人事制度構築と運用、社内研修の企画と実施、その他人事関連業務全般、 人事マネージャー職に従事。
2007年2月に「ユニティ・サポート」を設立し、同代表。
以降、人事コンサルタントとして、中堅・中小企業を中心に、 豊富な実務経験と管理者経験を元に、組織特性を見据えた人事制度策定、採用活動支援、人事戦略作りの支援など、人事や組織の課題解決・改善に向けたコンサルティングを行う。パートナー、サポーターとして、クライアントと協働することを信条とする。