IKE(SPYAIR)インタビュー『必ずプロになると信じていたし、そこにブレはなかった』

アーティスト・IKE(SPYAIR)インタビュー『必ずプロになると信じていたし、そこにブレはなかった』_1
今年デビュー7周年を迎えるロックバンド・SPYAIR(スパイエアー)。彼らの22枚目となるシングル「MIDNIGHT」が、志田未来主演のオトナの土ドラ『ウツボカズラの夢』(8月5日放送開始 東海テレビ・フジテレビ系全国ネット)の主題歌に決定。ヴォーカルのIKEに新曲について聞いたほか、インディーズ時代にバンドを支えたアルバイト時代のお話もたっぷりお伺いしました。

 

新たな試みもありつつ最終的には“SPYAIR”らしい曲になりました

——新曲「MIDNIGHT」はJAZZテイストもあり、SPYAIRの新たな側面を感じさせる1曲ですね。

僕らの中でも意外なところを突いているなという感覚はありました。タイトルからも感じていただけると思いますが、カラッとしたポップサウンドのロックではなく、もう少し憂いやクセのある大人っぽい曲になっています。でも、サビの抜け感や、広がっていくようなパワーのある感じは今までのSPYAIRの色としてしっかり残っているので、ロックバンドとしての新しい切り口を見せられたかなと思います。

——レコーディングはいかがでしたか?

曲のデモを最初に受け取った時点で、今までと切り口が違うのは感じたので、優しめに歌うのか、サウンドを切り裂くように力強く歌うのかという迷いはずっとあったし、ブースに入ってからも試行錯誤しました。結果、メロディ部分を少し歌謡曲テイストで余裕感のある声で歌いあげて、サビはいつも通りに力強く歌っています。

——張りのあるサビの歌声があることで“これぞSPYAIR”という感じがしました。

このサビがあることによって、SPYAIRらしさが出せたと思うので、今まで応援してくれている方たちにも違和感なく聴いてもらえると思います。

 

歌詞にあるのは、きれいごとではない本質の部分

アーティスト・IKE(SPYAIR)インタビュー『必ずプロになると信じていたし、そこにブレはなかった』_2
——歌詞もすごく意味深い感じですね。

ドラマ『ウツボカズラの夢』の主題歌としてオファーをいただいてからの制作でした。MOMIKENが作詞をしているんですけど、歌詞も曲調に寄り添っているというか、だいぶ不純な感じで(笑)。

——IKEさん自身に一番引っかかったフレーズはどこでしょうか?

僕が好きだなと思ったのは“自分が一番、可愛い”っていう言葉ですね。その後に“幸せになりたい。”という言葉が出てくるので、その感情の部分に耳がいく人が多いと思うんです。でも、幸せになりたいっていう言葉の元には、実は“自分が一番、可愛い”っていうエゴがあるんじゃないかなって。それは悪いことではないと思うし、その思いが強すぎて不純になることもある。そこにすべてが集約されているように感じたんです。人それぞれ幸せの形は違うからこそ、いろんな感情がうずまくし、きれいごとではない、人間の本質的なところが貫けていると思います。

——確かに、そうですね。

歌詞全体を通してみても、今まで僕たちが指し示していた光のあるものとは違って一癖あるんですけど、深く掘っていくと共感していただける部分につながると思っています。あと、熱帯夜っていう言葉も、情景を想像しやすくて色気があるなぁって(笑)。

——歌声にも色気を感じました。

ありがとうございます。たくさんの方に聴いていただけると嬉しいです。

 

複数の作業をするのが苦手で、最初はよくテンパっていました(笑)

アーティスト・IKE(SPYAIR)インタビュー『必ずプロになると信じていたし、そこにブレはなかった』_3
——では、ここからはバイト経験についてお話をお聞きしたいのですが。

チェーン店のカレー屋、ガソリンスタンドで働いた後、一度就職して、さらにその後、牛丼屋でアルバイトをしました。他にもちょこちょこはやったんですけど、長いのは3つですね。

——最初にバイトをしたキッカケは?

16歳だったんですけど、もうバンドはやっていて、そこで使えるお金が欲しくて始めました。たまたま同級生のお母さんがカレー屋で働いていたので、紹介してもらったんですけど、生まれて初めて履歴書を書いたり面接をしました。最初は注文をとるホールから始めて、慣れてくると調理場もやりました。カレーを煮立てて、揚げ物を作って、ご飯を盛って……。ご飯は、同じ量になるように最初に練習するんですけど、慣れてきてからは、ほとんど感覚だけでもピッタリに盛れるようになっていましたね。

——苦手な作業はありましたか?

僕、頭の中にマルチタスクがないので、たくさんのことを一気に言われると混乱しちゃって。最初の頃は、複数注文が入ると焦ってオーダーを打ち間違えて注意されたり、よくテンパっていました(笑)。

——逆に楽しかったことは?

まかないですね。お店に出しているカレーと同じなんですけど、そこに1品だけトッピングをしていいんですよ。当時は、ロースカツがお気に入りで、たまにチーズをトッピングする贅沢な日もありした(笑)。

——どれくらい働きましたか?

1年弱くらいかな。店舗の方たちが仕事をすごく丁寧に教えてくれて楽しかったんですけど、体にカレーの匂いが染みついて“これはモテないぞ”と。家に帰ってシャンプーをしても、まだカレーの匂いがとれなくて(笑)。申し訳ない気持ちはあったんですけど、辞めちゃいましたね。

 

謝罪とケアの大切さを知ったガソリンスタンドでの失敗

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——思春期ならではですね(笑)。その次がガソリンスタンドですか?

はい。地元のガソリンスタンドだったんですけど、そこはセルフではなく、すべての接客作業をするところだったので、みんながイメージするであろう車の誘導“オーライオーライ”“レギュラー満タン入りました”みたいな掛け声とか、窓ふき、オイル交換、全部やっていました。でも、飲食店よりも自分には合っていたみたいで得意だったし、油にまみれているほうが楽しくて。バイクが好きで、その頃には車も持っていました。17歳くらいから始めて、2年弱やっていましたね。

——作業で気をつけていたことはありますか?

どのバイトも元気よく挨拶するのは基本だと思うんですけど、ガソリンスタンドは安全のために声を出すのがすごく重要なんです。でもヴォーカルだから、いかに喉を傷つけず大きい声を出すかっていうのはこだわっていましたね。そこで消費しすぎたら歌えなくなるので、魚屋さんの“らっしゃいらっしゃい”っていう抜ける声を参考にしていた気がします。そういう意味では、発声練習にもなっていたかもしれないですね(笑)。

——失敗エピソードなんかも……。

実は1つ大きな失敗をしたことがあるんです。給油する時に、油脂を間違えるという……(苦笑)。もし気づかずに動かしてしまったら、車が壊れてしまうような大きな間違いだったんですけど、途中で気づいて謝りました。かなり大きな失敗なので、お客様を少し怒らせてしまったんですけど、全ての油を抜いて入れ替える旨を説明して、その後のケアをちゃんとしたら、最後にはお客さんにも“ありがとうね”って言ってもらえて。失敗はいけないことですけど、きちんと謝ることと、ケアをすることの大切さを学びました。

 

ライヴの華やかさと、現実とのギャップが辛い時期もあった

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——その後、就職をされるんですよね。

インディーズ時代は積極的にストリートライヴもしていたし、バンド活動をするためのお金って意外とかかるんです。就職した方がお給料が良かったので、いったん就職という形をとってお金を貯めていた時期でした。メンバーもバイトではあったけど、昼間に集中して働いて、夜9時からみんなでスタジオに集まるっていう。朝8時に出勤して残業もしつつ、土日にはライヴ活動をして……。そう考えると体力ありましたよね、今はもう無理ですね(笑)。

——辛かったのは体力的なものですか?

それもあったし、土日にライヴをやって何百という人の前で歌って、その瞬間は華やかなのに、いざプライベートに戻って働きに出ると……。就職した先が工場みたいなところだったので、帽子をかぶって泥だらけの衣服で働くっていうギャップも辛かったですね。

——その仕事を辞めるキッカケはあったんですか?

ちょうどレコード会社から声をかけてもらって、育成契約をした時期なんです。バンドとしても光が見えたところだったので、時間の融通がきくバイトに戻しました。それが深夜の牛丼屋。深夜なので、いろんなお客さんがいたし、オペレーション的なものはすぐに覚えられたので楽しかったですよ。ご飯を炊いて、牛肉を煮て、トッピングメニューを仕込んで。あと、皿洗いをして、お客さんの接客もしました。そこでも、まかないは食べられたし、遠征時にはお弁当にもしていたので助かりましたね。なかなか女の子とデートするお金もなく、財布の中身は全部バンドに使っていました(笑)。

 

今思えば、もっと色々な種類のバイトも経験してみたかった

——バイトをして良かったと思えることはありますか?

バイトの時に出会った仲間とは今でも付き合いがあるし、人には恵まれていました。一緒に仕事をすることで、自然と濃い時間になっていたのかもしれないですね。あとは、少しですけど社会のシステムが分かったのも良かったことかな。同じ職場にいる人でも、正社員、派遣、バイトっていう働き方に違いがありますよね。今は特殊な職業に着きましたけど、いろんな立場の人たちの存在を想像するキッカケにはなるので、自分のバックグラウンドにバイト経験があって良かったと思います。そういう意味では、今振り返るともっと色々な種類のバイトも経験してみたかったですね。

——バイトを続けるなかで、バンドへの気持ちが揺らいだことはなかったんでしょうか?

バンドはずっとそばにあるもので、必ずプロになると思っていたので、そこは一切ブレませんした。なのでバイトは、目的のためでしたね。でも、まだ夢が見つかっていない人は、バイトをすることで好きなことが見つかることもあるでしょうし、たくさんの経験をしてみるのはいいことだと思います。

 

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■Profile
IKE(イケ)
 

愛知県出身4人組ロックバンド・SPYAIR(スパイエアー)のヴォーカル。2005 年の結成からデビューまでの5年間は、「ライブハウスでファンを“待つ”のではなく、自分たちを知らない人のところへ“行く”」という意識のもと、ストリートライヴを積極的に行ない、2010年にメジャーデビュー。デビュー以降は、多数の楽曲をリリースし、アリーナツアーを成功させたほか、海外での単独公演も行なっている。

■新譜情報
22th Single「MIDNIGHT」8.30 Release!!

アーティスト・IKE(SPYAIR)インタビュー『必ずプロになると信じていたし、そこにブレはなかった』_6

価格:1,111円(+税)
品番:AICL 3404
先行配信中!

■最新情報
ニューアルバム『KINGDOM』10.11 Release決定!
・初回生産限定盤A:[CD+DVD] 価格:3,694円+税/品番AICL-3411~2
・初回生産限定盤B:[2CD] 価格:3,426円+税/品番AICL-3413~4
・ 通常盤:[CD] 価格:2,593円+税/品番AICL-3413~4

■ライブ情報
全国ホールツアー『SPYAIR TOUR 2018 –KINGDOM–』
*2018年1月26日東京・中野サンプラザを皮切りに全国21都市22公演開催!
詳しくはオフィシャルHPへ

【HP】
SPYAIR OFFCIAL SITE:http://www.spyair.net/
SPYAIR Twitter:@SPYAIRSTAFF

編集:ぽっくんワールド企画
撮影:内藤恵美
取材・文:原 千夏

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